カルネアデスの庵

健全な好青年の

10/10

 

親戚が亡くなった。

 

あまり話したことはなかったが、小さいころどことなく優しくして貰ったのを覚えている。

 

だからといって特に思い入れは無く、通夜の時もも仕事を優先した。故に今日、久しくして訪問する事となった。

車で40分程度の道を通って行った。

道中、何も考えていなかった。

 

夕食を共にし、腹を満たして帰った。

遺影にはどことなく昔見た面影もあった。

特に何の感情も持てなかった。

 

 

家に戻ると、レイに餌をやる。

今日は何故か怯えているようで、あまり餌に食いつかなかった。

なんとかフード2粒を食べてもらい、水換と掃除を済ませて、程なくして眠った。

生活リズムが乱れている。

まだきっと、私は自暴自棄なままなのだ。

こうして文字にする事で振り返り、正さないとより歪んでいく。

例え無駄なあがきだとしても、私は私を正しい姿に導いてやらないといけない。

例えあいつが戻る事が無いとしても、だ。