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長らく放置していた。
どうせ読者も居ないので、反省するつもりもないが。
仕事を納め、一年を振り返り、ただ思う事は1つ。
まごうことなき人生最悪の一年だったという事。
私はまだ過去の失敗を乗り越えられず、他者との関わりを捨て去ろうとしている。利用出来る友人は、僅かながら残したままで。
人間の失敗作、吹き溜まりの廃棄物、底無しのクズ、それが今の私。
先輩の言葉も、同僚も、友人も、家族も、何もかも全てが気色悪い。顔色を伺う行為だけで吐き気がする。
何もかもが嫌になり、そして惨めに独りで死んでいくのだろう。
叶うならば、私から幸福を奪った人よ
可能な限り惨めに死んで下さい
好きな場所を見つけた。
街の南、誰も来ない夜の岬。
秋桜を見ようとしたが既に枯れており、代わりに見つけた世界の果て。
夜、その場所に立つと光が見えた。
灯台か、あるいは漁業用の電灯か。
向こう側の岸に、確かにヒトが灯した灯りがあった。
見る場所は防波堤の上。
雨上がりの濡れたコンクリートの上で寒さに震えながら、私はその光をじっと見つめた。
防波堤の下は崖、頭から落ちれば恐らく死ねる。
人が灯す弱い灯りと、落ちれば直ぐに死ねる崖の上は居心地が良かった。
どうせ誰も来ない、私はそう踏んだ。
静寂の中、遠くから発砲音のような音が聞こえる。定期的に聞こえるので、恐らく周期的なものだ。
そのささやかな喧騒に、牙を立ててやろうと私は意気込む。寒さに喉は震え、喉も乾いている。
けれど、歌いたかった。
━━━満足した。
小一時間程で、私は虚しい歌を止めた。
大声で歌おうが、誰も咎める者は居ない。
人生で最も心地良い時間だった。
地獄のような私の一年を、たった一夜で塗りつぶせる程に。
その時だけは、私は私であることを忘れられたのだ。
年の暮れ、最後の捨て台詞。
幸福を奪った者へ、さっさと死んで下さい
私はいつかまた、あの岬へ。